聞きたくても聞けなかった!子どもの歯医者について聞いてきました~7月6日レポート~
更新日:2024年7月6日
はじめまして!今回が初めてのレポートになります、Satomiママレポーターです。
今年度からママレポーターになったのをいいことに、一発目の記事から自分の疑問を解決すべく、宗像市内の小児歯科専門医の先生にお話を伺ってきました。
最近、ママさん同士の会話の中で度々、「子どもの歯医者どうしてる?」が話題になり、わたしを含め、子どもの「歯」について疑問や悩みを抱えている方は多いのではないかと思ったことがきっかけです。
お話を伺ったのは
日の里にある「つるた歯科医院」の院長鶴田勝久先生にお話を伺いました。
鶴田先生は、小児歯科専門医の資格をお持ちでいらっしゃいます。
現在、日本の歯科医師は10万人以上の届け出がある中で、小児歯科専門医は1100人ほどしかいないんだとか。
宗像市内では鶴田先生だけだそうです。
通いやすさを意識してデザインされた外観とインテリア
小児歯科とは?普通の歯科では子どもは診てもらえない?
小児歯科を標榜していなくても、子どもも診てくれる病院が多いので、まずは問い合わせてみてほしいとのこと。
虫歯等であれば、治療内容に大きな差はないそうです。
ただ、小児歯科専門医であれば、子どもの心身の発育についても考慮しながら診察してもらえるので、指しゃぶりのような口腔習癖、子ども特有の悩みは、小児歯科専門医に相談するとより良いとのことです。
初めて歯科にかかるタイミングの理想は「歯が生えたら」
そのタイミングでかかれなかったからといって焦る必要はなく、1歳半健診で歯科検診があることもあり、1歳から1歳半頃の少し落ち着いて病院にかかれる時期に連れて行くのもおすすめ。
最初はとにかく「怖い場所ではない」と、子どもに認識してもらいたい。そうして、かかりつけ医を見つけ、定期検診を受けつつ、歯の健康維持に努めることがとても大事だということでした。
「はじめはキッズスペースが楽しいというようなことからでもいいんです」と鶴田先生
ちなみに、定期検診が面倒臭くならないように、かかりつけ医は近場で見つけるのがおすすめだそうですよ。
歯科への通い方について
定期検診は、子どもなら3ヶ月から4か月に一度が理想ということで、各学期末、長期休みを目安に連れて行くといいのかなと思いました。
ただこの目安も、すでに歯周病などの疾患のある場合や、歯質が弱い場合などはもう少し頻繁に通った方がいいそう。
やはり相談のできるかかりつけ医を決めておくことが大事ですね。
親子で受診できる個室の診察室「ファミリールーム」
また、子どもの年齢によっても虫歯のできやすさや、できやすい場所が異なり、歯磨きの仕方も検診の際に指導してもらうとよいとのこと。
年齢別の例
- 1歳過ぎ(夜間授乳がある):上の前歯や歯と歯茎の境目に虫歯ができやすい
- 3歳頃、奥歯が生えてくる頃:奥歯の噛み合わせ部分の溝にできやすい
- 4、5歳で歯が生えそろってくる頃:奥歯同士の隙間にできやすい
歯磨き指導もおこなわれる、子どもサイズの洗面所
歯が生えてすぐは強度が低く、ある程度の強度が出てくるまでには驚いたことに2、3年はかかるのだそう。
ただ同時に、生えたての強度の低い歯はフッ素を取り込みやすいので、歯が生えてきたらすぐに塗布できると理想的。
とはいえ、生えたらすぐに!というのはハードルも高いので、基本的には定期検診の際に、フッ素(フッ化ナトリウム)の塗布をしてもらうとよいそうです。
おうちでの口腔ケアについて
鶴田先生がまず一番にお願いしたいのは、座って歯磨きをする習慣づけをすることだそうです。
きれいに磨くのはもちろん大事だけど、自分で歯ブラシを持つ時(特に幼児期)は、歯ブラシによる怪我などの事故が一番心配とのこと。
そして、歯磨きを嫌なものだと認識させないために、仕上げ磨きの際は口を引っ張りすぎず、膝にのせて、楽しく優しく丁寧に、を心がけること。
上手に口を開けられた、大人しく磨かせてくれたなど、何か少しでも前よりできるようになったら、おおげさなほどに褒めちぎる。
それでも難しいときは、動画を利用する、好きな味やキャラクターの歯磨きジェル(子どもと一緒に選ぶとよい)を使うなど、親子ともに無理をせず、歯磨きに興味を持てるような工夫をしてみるのもいいですよとおっしゃっていました。
うちの息子の「推し」グッズ。好きなキャラクターなどが描かれています
この日頃のコミュニケーションを、歯の生え始めの時期からおこなうことで、正常な歯の状態を保護者が知っておくことができ、虫歯などの異常も早期に発見できます。
歯磨きのコツ
歯の生え始めはガーゼで優しく拭いてあげることから始めて、慣れてきたら歯ブラシを取り入れる。
前歯が上下生えそろう1歳半頃からは、自分で歯ブラシを持って磨く練習を始める(必ず座って歯磨きするお約束!)。
奥歯が生えてきたら、仕上げ磨きの際には歯と歯茎の境目も丁寧に磨くことを忘れずに。
3歳頃の奥歯が生えてくる頃からはフロス(歯ブラシでは取れない歯間の汚れを取るための道具)も習慣化して、歯の隙間の虫歯を予防する。
コストパフォーマンスは悪くなりますが、子どもの小さな口には、スティック状のフロスが使いやすいそうです。
奥歯の外側を磨くときは、口を閉じさせると、口内の空間が広がって磨きやすいというテクニックも教えていただきました。
歯の生え変わりの時期に痛がる時には、タフトブラシというヘッドの小さい歯ブラシを利用すると、大きな歯ブラシで一気に磨くより痛みが出にくい。
早速タフトブラシを購入してみました
そして仕上げ磨きは、10歳頃までしておくのがいいそう。
先ほども書きましたが、歯の強度が出てくるまでには時間がかかるので、永久歯が生えそろってから3、4年間は注意していてほしいそうです。
年齢的に仕上げ磨きを恥ずかしがったりするかもしれませんが、毎日ではなくとも週に何回かは仕上げ磨きをすることをおすすめするとのことでした。
餅は餅屋、歯のことは歯医者さんに!
当然のことではありますが、やはり子どもの歯について、心配なことや気がかりなことがあれば、歯科で相談するのが大切だと感じました。
「こんなこと聞いていいのかしら、些細なことかしら」と思うようなことも、自分で思い悩まずプロに聞く。
スマホで検索すればすぐに情報が手に入る時代ではありますが、自己診断では分からないことも多いと、鶴田先生もおっしゃっていました。
疾患だけでなく、どうすれば歯磨きを嫌がらないかといった悩みも、本人の様子を実際に診ていただくことで、思いもよらなかったアドバイスをいただけるかもしれません。
また、今回印象的だったのは、鶴田先生が、「かかりつけ医を見つけて予防に努める」ということを何度も繰り返しおっしゃっていたことです。
考えてみれば、病院というものは、何か不調の起きた時に受診するものという認識がありましたが、歯科だけは不調の起こる前に、定期的に通うことで疾患を予防することができます。
病気にならないに越したことはありません。歯科での定期検診の重要性について、再認識できました。
今回の取材内容をもとに、日頃の口腔ケアや歯科に通う意味など、我が家の子どもたちとも改めて話をしています。
(表記はレポーターの表現を優先しています)
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