宗像の田んぼで親子楽しく体験学習!田んぼの楽校 最終更新日:2022年6月8日 (ID:2649) 印刷 宗像のイメージといえばどんな風景を思い浮かべますか? 私のイメージする宗像は海、神社、そして一面に広がる田園風景。 そんな私のイメージを構成する「田んぼ」を学ぶ「学校」ならぬ「楽校」が始まる、ということで梅雨時期から数回にわけて参加している「田んぼの楽校」。 いよいよ稲が実って来た田んぼで学ぶ様子をお届けします。 稲が植えられてからの様子を観察 田んぼの生き物を探してみよう 稲一つ一つに籾がたくさん! お米を守れ!かかしを立てよう!稲の観察をしよう! かかしに目入れをしよう! 暑さが少し和らいだ9月7日の昼さがり。場所は須恵地区にある個人所有の田んぼです。 まずはいよいよ稲が実ってきた田んぼに、参加者の有志が作ったかかしを立てます。 かかしの服は、NPO法人むなかた子ども劇場のサークル「ひまわりキッズ」の1歳から3歳の子どもたちに模様を描いてもらった布で作られています。いろいろな廃材を利用してできたこのかかしに、小学生1年生コンビが、最後の目入れをして完成! お米が実ってきたら様々な虫や鳥がお米を食べに来ます。 そりゃあ人にとっておいしいものは他の生き物にとってもおいしいものでしょうから…。 毎年、結構な数のすずめが田んぼからぶわっと飛び立っていくそうです。 すずめがいなくなったらそれはそれで生態系が崩れて大変な事になるのですが、かといって食べ放題大歓迎!というわけにもいきませんもんね。 かかしはどれほどの効果があるんでしょうか?がんばれかかし! みんなでかかしを立てました 稲は背が高い!稲を踏まないよう気を付けて 次は一つの稲にいくつぐらいの籾がついているかみんなで数えていました。 「75個!」 「こっちは93個!」 「これは125個!これが一番多い!」 思っていた以上にたくさんの籾がついているものですね。 そのあとは籾ガラをむいて、中のお米の試食。 普段食べているお米がこんなふうに育つということがちびちゃんたちもなんとなくわかった様子です。 一つの稲に籾はどのくらい入っているかな? たくさん籾がついてるよ! 初回から参加している、昆虫大好きな天野たいきくん(小1)は、「かかしを立てるのは難しかった。でも楽しかった。稲を観察したり、大きなカエルがいたのも楽しかった。毎回わくわくどきどきで参加するのが楽しみだった」と話していました。 この日集まったのは、下は1歳から上は6年生までの4家族 廃材を利用して作られたかかし。がんばってお米を守って (9月7日分写真提供:今泉 晃氏) いよいよ米の収穫!実りの秋 天候条件により、稲刈の日程は決まります。週末の予定でしたが、迫っている台風の影響により急遽日程を繰り上げて9月20日に行われました。 黄金色に実った稲。美しいですね かかしの退場。お疲れ様でした! まずは立てさせてもらっていたかかしの退場です。かかしはどれほどの効果があったんでしょうか? 目に見えての違いはさすがによくわかりませんが、田んぼの所有者の立花さん曰く「近所の人が夕方にかかしを見て、『立花さん、えらい遅くまで働いているねえ』と言っていた」そうで、人が見間違えるくらいだから、すずめたちも多少は警戒して行動を控えているかも!? 通りがかりの人や小さな子連れの親御さんがかかしを不思議そうに眺めていたそうです。(笑) 田んぼでは黄金色に実った稲をどんどんコンバインが収穫していきます。一緒に来ていた1歳の息子は興奮!近くで見ると迫力がありますね。コンバインが通るといろいろな虫も飛び出してきて、息子は虫取りに夢中。 田んぼの中を滑走するコンバイン!かっこいいぞ、コンバイン! コンバインの管がぐーんと動いて、籾の回収です コンバインが田んぼを何周かするとぴたっと止めてコンバインについている管が動かされ、田んぼ横の道路にスタンバイしているトラックの荷台のかごの中めがけて収穫された籾が一斉に噴出されました。 その量たるや!籾の粒で埋め尽くされていくのを見ると、お米ができてるなからと実感が湧いてきますね。 これを乾燥させて袋に詰め、精米したらもうお米。 でもここまで来るのにどれほどの手間がかかっていることか! 手作業でされていた昔と比べると機械化されて手間は縮小化されているのでしょうが、それでも大仕事です。 高齢化が進む農家さんたち。今後この国のお米作りはどうなっていくのかなあと考えてしまいました。 あー気持ちいいなあ! たくさんの籾が出てくるのを見て興奮! コンバインで刈ったわらは細かく刻まれて田んぼに出されるのですが、切り刻まない稲わらモードもあるのだそうで、しめ縄用にわらをもらいに来た方もいました。昔はこのわらでわらじを編んだり、米を炊いたり、わら灰を作ったり、いろいろなことに使っていたのでしょうね。私も少しいただきました。これで何を作ろうかな? わらを利用したいときは稲わらをまとめて出せるそう 田んぼの所有者・元河東地区コミニティ運営協議会副会長の立花さん 子どもたちに田んぼをもっと身近に感じてほしい。まずは体験から! 田んぼの楽校の主催者である前田秀敏さん 今回、田んぼの楽校を主催されたのは、宗像市外で様々な環境学習やまちづくり事業を進められている「環境地域づくり研究所」の代表、前田秀敏さん。 以前は宮田町で地元の幼稚園やガールスカウトと一緒に5年程されていたそう。さあ次は宗像! 自分たちの主食である米がどのように作られているのか、子どもたちとその親に田んぼを学んでほしいと企画されたそうです。 田んぼを学ぶには年間を通して行う必要があるので、まずどのくらいの頻度・どんな内容で行うか、試験的に実施したそうです。また、指導できる人材の育成も兼ねて行っていきたいと話されていました。 子どもたちの成長段階に応じてプログラムを作成したり、田んぼの生き物などについて学ぶ講座も考えているそう。 田んぼの楽校は来年から本格的に開催される予定です。 体験学習を子どもと一緒にしてみたいという方、ぜひ市報情報をチェックされていてくださいね! ママレポーター徳永