マイ稲を育ててみよう!バケツ稲づくりに挑戦!~6月29日レポート~ 最終更新日:2020年6月29日 (ID:2677) 印刷 こんにちは。ママレポーターの徳永です。 ようやく緊急事態宣言が解除されましたね。学校や幼稚園・保育園なども始まりましたが、まだまだ警戒モードは継続中。休日の過ごし方も頭を悩ませる日が続きますね。 今回の緊急事態宣言は、食べ物や生産の場についての重要性を改めて感じさせられる機会にもなりました。 そうして自粛期間で時間を持て余す中、育ててきたのが「バケツ稲」。 宗像は米作り体験などの農業体験が各地で開催されていますが、今回は自宅でできる「バケツ稲」で種もみからじっくり育ててみました。 グループで情報交換しながらバケツ稲づくり 昨年、「田んぼの楽校」に参加して米作りを学んだのですが、今年、子育てサークルのママさんから「バケツ稲づくり」の話を聞いて、「いいですね!みんなでやってみましょう」と始めました。 JAが「次代を担う子どもたちに、日本の稲作や農業に触れ、もっと身近に考えてもらいたい」と、平成元年から体験キットとして配布している「バケツ稲づくりセット」にネットで応募し、間もなくセットが届きました。 同セットでは種もみと肥料、マニュアルと名前ステッカーが無料でもらえます(送料は自己負担、土は各自で準備)。 今回は子育てサークルで団体として申請しましたが、個人でも申請できますよ。 こんなセットが届きました 同封されているマニュアル マニュアルの拡大版はこちら(PDF:2.77メガバイト) バケツは10から15リットル程度の深さが十分にあるものを各自で用意し、土はサークルの方が所有している畑から分けていただきました。 土を掘ります。みみずも元気! 土を分けてもらった後は、それぞれの家庭で土を乾かしてバケツ稲作りの準備をし、情報交換をしながら種もみから育てました。 土は乾燥させて肥料を混ぜます。乾かすと土の中の菌が活気づいて、稲の成長を応援してくれるのだそうです。 その後種もみを、水を張った容器につけて発芽させます。酸素が十分にいきわたるよう、毎日水を替えました。 土をシートの上で乾かしました ちゃんと育つかな?ドキドキです 水につけて4日目。芽が出てきました 水につけて4日目ほどで、鞘葉(しょうよう)と呼ばれる白い芽が少しぽこっと見えてきました。 子どもたちに見せて「わかる?」と聞くも「うーん…」とわかったようなわからないような程度ですが、それが日に日に大きくなるので観察も楽しみになります。 1週間を過ぎたころにはもう白い芽がびよーんと出てきました。 種もみからこんなに芽が伸びるなんて!普段は苗の状態からしか見ることがないのでとても新鮮。 4日目。少しぽこっと芽が出てきました 8日目。ぐんぐん伸びてきました その間もサークルで「うちもこんなに伸びてきたよ!」「そろそろ種まきかな?」と情報交換。 外出自粛中で直接会えませんが、同じものを育てている共感から、一緒に過ごしている気分になれました。 芽出しから10日すぎたほどで、芽が伸びすぎたので慌ててバケツに種まきをしました。 水加減に苦労しながら、なんとか子どもたちと種まき完了! 種もみの芽が伸びすぎていたので、いくつか折れてしまいました。 手が小さい子どもたちのほうが、種をまくのが上手かも? 子どもたちは泥の感触が楽しいらしく、手があっというまにドロドロ…。 最後に種もみをスズメに食べられないよう上に網を載せました。 さあ、これで育つかな? バケツ3つでおよそお茶碗1杯分の米ができるのだそう。少ない! 成長が楽しいぐんぐん育つ稲! その後は土の表面が乾かないよう、時折水をあげながら管理。 春とはいえ、4月下旬になると日中も結構な暑さになるので、すぐ表面が乾きます。 外出自粛期間でほぼ家にいたので、こまめに観察することができ、何とか乾燥しすぎることなく育てられました。 2週間を過ぎるころには、緑色のかわいい芽がぴょんぴょん伸びてきました。 下の子が砂をかけてしまったバケツもありましたが、さすが丈夫な稲、全てのバケツで苗が出そろいました。 芽が出てきたので一安心!種もみから育てると稲への愛情が深まります 表面が乾かないよう注意しながら世話をし、葉が3、4枚になってきたので苗の移し替えをしました。 育ちのいい苗を5本程度にまとめてバケツの中心に植えます。 硬くなった土をほぐしながら優しく苗を抜きます。そして今まで育てた苗の中からベスト5を選抜する作業…なかなかつらいです(笑) バケツを新たに1個増やしたものの、それでも選抜に漏れた苗は育ってくれてありがとうとお別れしました。 優しくそっと。自分たちで育てた苗は自然と扱いが優しくなります それぞれ選抜された苗の神5たち 水を張って涼しげに 植え替えをしてから1センチほど水を張り、根付いたら水を5センチぐらいの深さまで入れます。 ちょうど暑くなってきたので、苗たちは日に日に育っていきました! どんどん茎が増え、「分げつ」と呼ばれる枝分かれをしながら成長していきます。 水を張ってから、子どもたちと「何か生き物が来ているかな?」「あ、スズメが水を飲みに来ているよ!」と観察がまた楽しくなりました。 小さくても立派なビオトープです。家に水場を作ると生物相がぐっと豊かにおもしろくなりますよ。 サークルのメンバーと「バケツにぼうふらが湧いてきた!みんなどうしてますか?」「水替えしたらいいみたいだよ!」などと情報交換をしながら楽しく観察を続けています。 ぐんぐん成長しています。そろそろ中干しです 「バケツ稲づくり」は初めに送られてくるマニュアルのほか、わからないことがあったら電話などで質問できるバケツ稲相談室があります。 定期的に送られてくる「バケツ稲づくり通信」で、その時期によくあるQ&Aを紹介する「お役立ち情報」もあり、わからないことがあってもいろいろな対策を知ることができます。 HPでは、バケツ稲にチャレンジしている団体の成長報告が「バケツ稲づくり栽培日記」というコーナーに掲載されているので、他の団体がどんなことをしているのかも参考になります。 これから中干し、稲刈り、精米とまだまだ工程がありますが、さあどのくらいの収穫があるか、楽しみ半分、怖さ半分(笑)。 お米を収穫できたらサークルのみんなで一緒にご飯を炊いて食べたり、稲を使ってしめ縄づくりなどもできるなあと楽しみもいっぱいです。 「もみ」を精米する工程を体験! 去年の田んぼの楽校でいただいた稲から採った「もみ」が少しあったので、精米する過程を試しにやってみました。 すり鉢に「もみ」をひとつかみずつ入れて、ゴムボールですります。 取れた「もみ」は吹き飛ばしながら、出てきた玄米を瓶に入れてすりこぎでとんとん。「もみ」の中から米が出てきたのを見て、4歳の娘は不思議そう。 それにしても手作業でするのは大変!機械化する前はこんなに大変な作業をしていたんだなあと驚かされます。 食べられるまでこんなに大変なのに、よくぞ今まで稲作の文化が伝わってきたなあと感心させられました。 すり鉢に入れた「もみ」をゴムボールですります 子どもたちもお手伝い。「もみ」がちょっと多すぎました 玄米を瓶の中に入れます すりこぎでトントン お米が出来ました! 自分たちの手で種もみから育ててみることで、稲づくりの大変さが少しわかった気がします。 稲づくりに対する視線が変わってきました。 弥生時代から続く稲作。宗像の原風景、田んぼが広がる光景がより思い出深いものになりそうです。 自分で育てるバケツ稲づくり、ぜひご家庭でチャレンジしてみてくださいね。 JAグループバケツ稲づくり 同企画の詳細は「JAグループ」ホームページ、「よくあるご質問」等をご覧ください。 https://life.ja-group.jp/education/bucket(外部サイトへリンクします) JAグループホームページ上の「よくあるご質問」(PDF:450.4キロバイト) 関連リンク JAグループ「バケツ稲づくり」のHP(外部サイトにリンクします)