古き良き街並みを後世に「赤間宿まつり」~4月12日レポート~ 最終更新日:2023年4月12日 (ID:2756) 印刷 こんにちは、パパレポーターの久田です。 JR九州教育大前を出てすぐに位置する「唐津街道赤間宿」。唐津街道は江戸時代より、豊前小倉(現北九州市)から肥前唐津(現佐賀県唐津市)までを結んでいます。唐津街道にある栄えた宿場町は「筑前二十一宿」と呼ばれ、赤間宿もその一つ。出光佐三の生家、五卿西遷ノ碑、辻井戸の名残などの歴史的なものや、白壁や格子窓の建物など昔ながらの街並みが残っています。そんな赤間宿で2月18日・19日、3年ぶりに「唐津街道赤間宿まつり」が開催されることに!我が家が参加した19日は前日に雨が降ったこともあり、お気に入りの長靴とカッパに身を包んでご機嫌な息子と一緒に出かけました。 当時の宿場町を偲ばせる白壁と行灯 古民家橋口屋。欄干がかっこいい 回覧板と一緒にチラシが入っていました 当日のプログラム 出店の案内図があって計画も立てやすい チラシ等は「街道の駅 赤馬館」HPより出典 まずは赤馬館からスタート エリアのほぼ中央に位置する「街道の駅赤馬館」は、幕末~明治時代を今に伝える展示室、喫茶コーナー、和室、お土産コーナーも充実しています。和装体験として本格的な着物姿で散策することもできます。また、ひな祭りが近い時期でしたので、奥にはひな段飾りやつりびなの展示もありました。 緋色がうつくしい七段の雛飾り さまざまなつりびなが可愛く館内を彩っています 赤馬館の企画・広報の谷口竜平さんに、赤間宿まつりなどについて話を伺いました。 3年ぶりの開催。祭りの人出や様子はいかがでしょうか? 人出が予想できませんでしたが、ご家族や子ども連れなど多くの方にお越しいただいています。出店に関してはコロナ対策のこともふまえて飲食エリアを絞り、ポールやロープを張るなどの対応をしています。例年は城山中学校のグラウンドを駐車場として利用させてもらっていましたが、改修工事のため今年は赤間小学校の校庭を使用。また、公共交通機関を使っての来場も呼びかけました。 赤馬館は東部観光拠点ということですが、どのあたりのことを指しますか?赤間宿から畦町宿(現福津市)の間に原町にもありますね。 国道3号線の山側、東部拠点は、赤間・赤間西・吉武・南郷の4地区です。原町は休憩ポイントでもあったようです。そこから峠(3号線自由が丘5丁目付近の峠)を越えて赤間宿で泊まっていたようです。原町にある「街道そばたからい」さんも、かつては造り酒屋ということで、勝屋酒造さんにお願いして2022年に63年ぶりに日本酒「寶井」(たからい)を復活させてもらったというつながりもあります。 赤馬館は子ども連れでも楽しめる施設としての側面もありますね 最近子ども連れのママさんの利用も増えています。館内には多目的トイレや座敷があり、テーブルも椅子も除けて使用してもらえるようにしています。ランチやデザートメニューも充実しているため、お子さんが座敷でお昼寝している間に食事を楽しむこともできますよ。近くのシナモンカフェさんもお子さん連れで入ることができ、テーブルだけでなく子ども用のマットを敷いて座れるスペースもあります。こちらもママさんに人気のお店です。 お話を聞いた後は、ぐるりと会場を歩いてみることにしました。 出光佐三の生家と展示室 出光興産創業者・出光佐三の生家です。赤間小学校の子どもたちがボランティアガイドとして分かりやすく説明してくれました。 郷土の偉人・出光佐三の生家。こんなに近くにあったとは驚き 初めて中へ。写真などが飾られています 内部は吹き抜けになっています。1階には神棚があるため、神様の頭上を踏まないようにと考えられています。 吹き抜けは神様の頭上を踏まないようにとの配慮から 当日は子どもボランティアガイドが案内 みんな熱心に耳を傾けています また少し離れたところに出光佐三展示室があり、出光グループで1970年に竣工した大型タンカー「沖ノ嶋丸」の模型も。当時は世界最大のタンカーとして世界を沸かせたそうで、その船体の長さ337m。模型も3mと大迫力です。 模型「沖ノ嶋丸」の正面 イランから石油を輸入する当時世界最大規模のタンカー ダンスに飛び入り参加 この日は朝からいろいろなプログラムが開催されていました。息子も参加できそうなものとして、赤間保育園の方々によるダンスに参加。縦揺れのノリノリダンスで楽しそうに踊っていました。よっぽど気に入ったのか、お家でもリズムを取る姿が見られるようになりました。曲目は、東京ディズニーリゾートキッズダンスプログラム「ジャンボリミッキー!レッツ・ダンス!」や松平健の「マツケンサンバ」など。ディズニーキャラクターや金色でキラキラな衣装をまとったスタッフと一緒に、手拍子、掛け声と会場が一体となっていました。 食べ物に親子で夢中 お祭りの醍醐味としてやはり食べ物に目がいきます。私はお土産として勝屋酒造さんの「酒まんじゅう」、グローバルアリーナグリーングラスの「酒粕 黒糖クリームパン」「酒粕あんぱん」をゲットしました。息子もメロンパンと地鶏が気に入ったようです。勝屋酒造の酒蔵開きも同時開催されていたこともあり、酒蔵の見学やしぼりたて新酒・甘酒の試飲、蔵開き限定酒の販売もありました。酒瓶の入った袋を手に赤間宿を歩く方も多く見かけましたよ。 今回のお目当ての一つである酒まんじゅう 酒粕の入ったあんぱんとクリームパン。絶妙なハーモニーです お昼は赤馬館のお食事茶屋とん万(とんま)でいただくことに。 この日は特別メニューで、「赤うま坦々麺」「大島の塩ラーメン」「宗像醤油ラーメン」から選べます。私は、「大島の塩ラーメン」とかしわ飯おにぎりを注文しました。ダンスで体を動かしてお腹が空いた息子も「ちゅるちゅるちょうーだい」と言って、私のラーメンやおにぎりまで取っていきました。 今日だけの特別メニュー 大島の塩ラーメンは綺麗なスープとチャーシューと卵が嬉しい かしわおにぎりもペロリと無くなりました 赤馬館の前では、むなかたのテンちゃんも写真撮影に応じてくれました。息子をはじめみんな口々に「かわいいー」と言っていてその魅力に惹かれたようです。 赤馬館の前でテンちゃんと一緒に 食べ終わった後は、もう一度ぐるりと散策をしました。帰りにリユース品販売コーナーで、ピコピコハンマーとビニールバケツをお土産に会場を後にしました。 お祭りで楽しく郷土を伝える意味 3年ぶりの赤間宿まつり開催ということもあり、出店者もお客様も活気にあふれていました。市内にこうして古き良き街並みを残しつつ、現代の催し物として開催することは、郷土を知ることだけでなく、楽しんで後世に伝えられる側面もあると感じました。また次回の開催を楽しみに待ちたいと思います。 (レポートは原文のままで掲載しています)