赤間西地区 夏休み体験授業「平和展」(7月30日開催) 最終更新日:2024年10月7日 (ID:3025) 印刷 本事業は、地域学校協働活動の1つとして実施されています。令和5年7月30日(日曜日)に赤間西地区コミュニティ運営協議会の青少年育成部会主催の夏休み体験授業「平和展」が実施されました。 内容 展示について赤間西地区コミュニティ・センター2階で沖縄戦、福岡大空襲、広島・長崎原爆のポスターや被爆地の写真等様々な展示がありました。また、子どもたちが見るには少し刺激が強い写真については、上から布を被せる配慮が行われていました。 上映・講話について午前中は、子どもたちが見やすいようなアニメーションのDVDの上映会がありました。上映されたプログラムは、「おかあさんの木」「あかちゃん ごめんね」「ちいちゃんのかげおくり」でした。また、上映会が行われたホールには、実際に被爆された街の様子を見ることができるよう、写真が展示されていました。午後からは八幡東区平野地区の市民サークル「平野塾」の講話でした。平野塾のみなさん(右から、松尾さん、出來谷さん、出口さん、時川さん)まず、なぜ平野塾ができたかについて、副代表の出口さんよりお話がありました。戦争を知らない世代がどんどん増えてきており、戦争の風化に危機感を抱き、2014年に結成されたとのことでした。現在の活動としては、戦争体験者の聞き書き、語り部派遣活動、八文字カフェ等様々な活動を行われているそうです。出口さんは、「今日が平和を考えるきっかけになれば」と語っておられました。次に、「未来に残す戦争の記憶(北九州編)」という八幡大空襲に関するDVDの上映がありました。皆さん真剣に映像に見入っていました。その後、平野塾代表の出來谷さんより、八幡駅近辺の手作りマップを用いて、詳しく説明(何処に火が周り、何処から防空壕に入るか等)がありました。また、戦時中、北九州市立前田小学校5年生で八幡大空襲に遭った安永さんより当時の戦争の状況についてお話がありました。安永さんはお話の最後に「防空壕に入り、なんとか命を救われた。中学校教師になって戦争の悲惨さを伝えてきた。今は恵まれているが戦争は遠いものではない。戦争を知っている者が若い世代に伝えていかなければ。」と語っておられました。最後に、現在学校等で語り部活動をしている松尾さんより、お話がありました。松尾さんは、現在89歳。小学校6年生の時に八幡大空襲に遭ったそうです。実際の空襲時の心境や逃げた時の状況、地域の人との関わり、街の様子等についてのお話は、当時の悲惨な様子が目の前に浮かび上がってくるようでした。また、その他に、焼夷弾の模型・防災頭巾等の実物の紹介があり、当時の様子を感じることができました。 焼夷弾の模型。焼夷弾1つで2.7kgの重さ。約20本まとめて降ってきていたそうです。松尾さんはお話の最後に『みんなに伝えたいこと』として、「戦争は、自分の意思とは関係なく、たった一度の人生を抹殺されてしまいます。この世に生きていることは奇跡であり、皆さんは、人生を楽しむために生まれてきました。平和とは、人生を楽しむための礎です。」また、「生かされた私は、平和の大切さ・戦争の悲惨さ等を子どもたちへ伝えていきたい」と語っておられました。 戦争体験者のお話を聞く機会が少なくなってきています。そのような中、参加者にとっては、平和の尊さを実感できる貴重な機会になったことだと思います。 主催者の想い 私の父は家族とともに満州へ渡っていました。満州では、終戦の日から地獄を迎えたそうです。私は、幼いころより父からよく戦争の話を聞いており、戦争の悲惨さを感じていたため、現在、このような企画をするようになりました。1人でも多くの人が、過去におこした過ちを、戦争の悲惨さを知り考えていくことが大切だと思います。今だからこそ、この日本の平和が続くことを祈って。青少年育成部会 部会長 諫山さん 主催者等 主催者:赤間西地区コミュニティ運営協議会の青少年育成部会講話:平野塾開催日:令和5年7月30日(日曜日)開催場所:赤間西地区コミュニティ・センター宗像市では、令和4年度から全学園で小中一貫コミュニティ・スクールを開始し、各地域で「子どもたちの豊かで、健やかな成長」のため、様々な学習支援・体験活動が実施されています。今後ますます活動が増えていくことが期待されています。