なぜなに選管「参議院選挙の議席配分で使われるドント式って何?」 最終更新日:2019年4月9日 (ID:3753) 印刷 参議院通常選挙では、代表者を決める方法に選挙区制と比例代表制が導入されています。このうち比例代表選挙では、投票するときに「政党名」、「候補者名」どちらを書いても良いことになっています。各政党の当選人数は得票数に応じて議席を各政党に割り当てる「ドント式」と呼ばれる方法で決定します。 ドント式による議席の配分例 改選議席が5議席で3政党であったと想定した場合の議席配分と各党内の当選者の決定は以下の通りとなります。 各政党の総得票数(政党名の得票数+候補者名の得票数)を1、2、3…の整数で割ります。 上記1で算出された得票数が多い順(割り算の結果が大きい順)に各政党の議席が配分されます。 政党名 ア党 イ党 ウ党 総得票数(T) 3,300票 2,100票 1,200票 T÷1 当選 1 3,300 当選 2 2,100 当選 4 1,200 T÷2 当選 3 1,650 1,050 600 T÷3 当選 5 1,100 700 400 T÷4 825 525 300 獲得議席 3議席 1議席 1議席 3.各政党の当選者は、それぞれの比例代表制の候補者名による得票数が多い順に決まっていきます。 ア党の場合 ア党の候補者名 票数 aさん 150票 bさん 250票 cさん 400票(当選) dさん 1,500票(当選) eさん 350票(当選) ア党と書かれた票 650票 ア党の得票数 3,300票 当選者は、候補者名の多い順にdさん、cさん、eさんとなります。 イ党の場合 イ党の候補者名 票数 Aさん 500票 Bさん 100票 Cさん 150票 Dさん 250票 Eさん 800票(当選) イ党と書かれた票 300票 イ党の得票数 2,100票 イ党は候補者名の多い順でEさんが当選となります。議席数の多いア党では350票で当選しますが、議席数の少ないイ党は500票獲得しても落選することになります。 仕組みを理解して投票を 比例代表区で特定候補者を支援し、当選させようとするときは「政党名」ではなく「候補者名」を書いて投票しなければ、結果につながらないことがあります。 正しく仕組みを理解し、投票しましょう。