「東京パラリンピック2020」柔道銅メダリスト瀬戸勇次郎選手と中学生が交流 最終更新日:2022年3月11日 (ID:4015) 印刷 「東京パラリンピック2020」柔道66キロ級銅メダリストで、福岡教育大学4年生の瀬戸勇次郎選手の講演会が、1月14日に自由ヶ丘中学校で実施されました。柔道選手として活躍する瀬戸選手の講演や柔道体験、交流を通して生き方や志を学び、生徒がよりよい学校生活や将来の夢に向けて考える機会となりました。 メダリストへの道のり 福岡県糸島市出身の瀬戸選手は、先天性の弱視で視力は右0.07、左0.05。4歳の時に健常者に交じって柔道デビューし、高校3年生で視覚障害者の柔道大会に参加後、パラリンピック出場を目指すようになります。2018年には、全日本視覚障害者柔道大会でパラリンピック3大会金メダルの藤本聰選手を破り一躍時の人に。ついには2021年8月の「東京パラリンピック2020」で、見事銅メダルを獲得しました。現在は大学で特別支援学校教諭になるための勉強をしながら、柔道部で汗を流しています。 教えて瀬戸選手!世界トップレベルの選手へ質問タイム 瀬戸選手を拍手で出迎えた生徒たち。受験をはじめ勉強や部活に励む中、日頃気になっていることを積極的に質問していました。 真摯に質問に答えてくれる瀬戸選手 緊張を抑えるにはどうしたらいいですか? 以前他のアスリートの方とお話した際、「普段の練習を積み重ねることが自信につながる」と言われていたのが心に残っています。今回の東京パラリンピック2020では、しっかり練習したという自信があったので、比較的緊張せずにいられました。 試合前のルーティンなどはありますか? 準備運動やストレッチなど、順番やトレーニング量も含めて、なるべく普段と同じことをします。また、高校受験の時に先生が「朝はカレーだ」と言っていて、それから受験や試合前など、大事な日の朝食はカレーを食べることにしています。 今一番ほしいものは何ですか? 銅メダルを獲得したので、次は金メダルがほしいです。 大切なのは日々の練習の積み重ね。試合前などはルーティンや願掛けなど、リラックスすることの重要さを説かれ、生徒たちは熱心に耳を傾けていました。質問タイムの後はサインを書いてもらったり、実際にメダルを見せてもらったりと、生徒たちは興味津々。東京2020パラリンピックメダルは、表面に「TOKYO 2020」と点字で表記されています。また、大会史上初の仕様として、金銀銅の違いが分かるよう側面に円形のくぼみが施され、その数で判断するそうです。 生で見るメダルにドキドキ 自由ヶ丘中へサインも書いてもらいました 柔道体験で柔道経験者が瀬戸選手に挑戦! 柔道経験者の生徒と先生4人が、瀬戸選手との組み手に挑戦。視覚障害者柔道は、お互いの上腕と鎖骨の前辺りを握った状態で始まり、審判の合図で技をかけ合います。 道着に身を包んで気合い十分! 近距離でお互いに軽く握った状態から始まります 道着に身を包んだ瀬戸選手の迫力に、挑戦者は緊張した面持ち。目の前で鮮やかに技を決められ、観戦する生徒や先生からは歓声と拍手が沸き起こりました。挑戦者は「痛かったけれど最高の気分です」「メダリストの本気を感じました」と話し、とても貴重な体験となったようで、試合後は思わず熱い握手や抱擁などを交わしていました。 息をのむような鮮やかな投げ 生徒の方も負けずに一本 感激のあまり抱きつく生徒も 瀬戸選手から生徒たちへエールが贈られました 中学生の前でお話しするのは初めてで少し心配していましたが、みなさんとても積極的に質問してくれて本当にうれしかったです。受験を控える3年生はもちろん、みなさん不安がたくさんあると思います。自分が今までやってきたことが自信につながるので、自分にできる最大限の努力をして臨んでください。今日は本当にありがとうございました。 生徒たちの声 生徒からは「スポーツをしている人もしていない人も、将来に対するアドバイスをしてくださって、良いビジョンを広げることができました」「テレビの中で見るのとはまた違う迫力に驚きました。貴重なお話をしていただき、ありがとうございました」との声がありました。今回の体験をもとに、生徒たちは将来や日々の生活をより良いものにするため、決意を新たにしていました。 瀬戸選手との交流を通し、生徒たちもたくましい顔つきに 問い合わせ先 宗像市立自由ヶ丘中学校 電話番号:0940-33-3767