自分で考え行動するガールスカウト~12月23日レポート~
更新日:2020年12月23日
ママレポーターの庄野です。
ガールスカウトは「自己開発」「人とのまじわり」「自然とともに」の3つのポイントを設け、それに沿って活動している団体です。
考える力・行動する勇気・そして支えてくれる仲間を得ることで、きっとあなたを成長させてくれるでしょう!
宗像には「ガールスカウト福岡県第28団」があり、市内での活動はもちろん韓国インターナショナルキャンプ、九州・沖縄地区キャンプ、団キャンプ(各団のみで行う)、香港ガールガイドとの交流会など幅広く活動しています。
お友達がガールスカウトに所属していたこともあり、昨年は「わくわく体験報告会」(令和元年度までの開催)に伺い、「節水」や「食を通しての環境問題」などについてしっかりとした発表に刺激を受けました。
自分たちで考え、調べたことを言葉で伝える力は素晴らしい!
「その力はどうやったら身につくのだろう?」と思い、新型コロナウイルスの影響で活動を半年ぶりに再開した、ガールスカウトを見学させてもらいました。
新しい自分に挑戦!
10月に半年ぶりの活動開始です!
ピカピカ!新1年生の進級式(10月4日)
ガールスカウトは、150の国と地域で約1,000万人の会員が活動する世界最大の少女・女性のための団体です。(県内は21団体あり)
幼稚園年長から入団可能で、高校生まで3年ごとにグループに分かれて年齢に応じた活動をします。
今回は10月4日に行われた、今年幼稚園年長さん(テンダーフット)から1年生(ブラウニー)になったスカウトたちの進級式が行われました。
場所は「いせきんぐ宗像」の奥にある小さな森。「こんな場所があったんだ!」と小さな発見です。
スカウトたちは森の中の空間に鏡を置いて、「体をひねってグルリとまわるから、私にコビトを見せてね。水の中をのぞいて見たら、○○○が見えました」と歌を歌いながら鏡をのぞき込みます。
「何をしているの?」と不思議に思いましたが、その後に「せかいのブラウニーものがたり」という絵本を見せてもらい、その理由が分かりました。
森の中で歌いながら
水の中をのぞきこむ。見えたのなぁに?
絵本に倣い、案内役はフクロウです
せかいのブラウニーものがたり イギリス編
- 絵:やまわきゆりこ
- 出版:ガール・スカウト日本連盟
せかいのブラウニーものがたり イギリス編(1986年版)
ブラウニーとは、イギリスの伝承で「民家に住み着いたら家を栄えさせる」といわれる小妖精のこと。
主人公の姉弟は怠け者で、一生懸命働く両親をちっとも手伝いませんでした。
フクロウおばさんから「森の湖を覗けばブラウニーが見える」という話を聞き、二人は湖へ向かうことに。
湖覗いてみると映るのは自分の姿。そう、家族を手伝えるのは自分です!
それから姉弟はこっそりと家を手伝い、両親は大喜びするという「奉仕のすばらしさ」について書かれているお話です。
ガールスカウトでは小学1年から3年生を「ブラウニー」と呼び、「自分が今できること」を見つけ、新しく「自分ができること」を増やすことに重点を置き、活動しているんだとか。
素敵な絵本とかわいい踊りにほっこりしました。
1年生になったブラウニーのスカウトは、進級のお祝いにと新しいチーフ、胸元にお花を付けてもらって嬉しそう。
どんなことが出来るようになりたいか聞いてみると「料理できるようになりたい」「みんなと仲良く活動できるようになりたい」と目標を話してくれました。
胸に飾るお花。毎年家庭のお庭や野花を集めて作ってるそうです
新しいチーフとお花をつけてもらい嬉しそう
ブラウニーのスカウトたちは、移動の合間にも草木を使った遊びを紹介してくれました。
何もないところから遊びを作り出す知恵はスカウトならでは。初めて遊びに来た私を楽しませようとしてくれる気持ちがとても嬉しかったです。
全体の進級式と入団式も行われました
大人のガールスカウトがサポートを行う中、司会・進行は中学生や高校生のシニアスカウトが担当。前に立ち、大きな声で皆に呼び掛けます。
発表や企画、運営などの経験を重ねて、社会人になったときに役立つスキルになるようです。
この日、入団した1年生の石橋さんは「1回体験をして楽しかったから入団しました!」と元気いっぱい。
幼稚園年長から大人まで、いつでも入団できるそうなので、気になる方はぜひ!
全体の進級式と入団式
先輩スカウトがしっかりと進行を担当
1年生の石橋さん。元気いっぱいです
八所宮での野外活動(11月15日)
普段の活動は、月に2回(第1・第3日曜日)の八所宮奥の広場での野外活動。
長期休みにはキャンプなどにも出かけます。
八所宮奥の広場には、トイレや屋根付き炊飯場、水道などの設備が整っていて、今はガールスカウトとボーイスカウトの活動の場になっているそうです。
11月15日の八所宮での野外活動では、木漏れ日が降り注ぐ中、まずは集会。
リーダーの古賀黎子(れいこ)さんから、ガールスカウトのおきての一つ「私は自分で考え行動します」についてお話がありました。
前回の活動で上着を持っていなかったお友達のため、予備の上着を持参して貸してあげたスカウトの姿も。
「周りに困っている人がいたら、自分で考えて行動できていて良かったですね」と話す古賀さん。
しっかりと子どもたちを見守ってくれていることが分かります。
認められることで、子どもたちは自己肯定感が育まれることでしょう。
宗像市吉留の八所宮。紅葉がきれいでした
レンガで作られた屋根付きのカマド。今は一般に貸し出しはされてないそうです
集会でリーダーのお話をしっかり聞きます
小学校低学年グループの活動は「自分を表現する」
この日は、小学校低学年・高学年で2つのグループに分かれて活動を行いました。
小学校低学年のブラウニースカウトは、お友達と共に今までより少し難しいこと・新しいことを体験して「自分でできる事」を増やすことが目標です。
今回は野外調理として、ホットドックとフルーツポンチを作りました。
切れ込みを入れたパンにキャベツとウインナーとケチャップを挟み、アルミホイルでくるむ。
それを新聞で包んで、水を霧吹いたら牛乳パックに入れる。
マッチで牛乳パックに火を付け、中の新聞まで全部燃え切ったら熱々のホットドックの出来上がり!
ちょっと焦げ目が付いたのも香ばしくて美味しかったです。
お友達と一緒に食べるホットドックは格別
チョコバナナを挟んでもおいしそう
フルーツポンチは、果物の缶詰を缶切りで開けるところからが試練。
お友達と交代しながら時間をかけて開けます。
家では「こぼしそうだから」とすぐに親が手を出してしまいそうですが、ここは見守ります。
牛乳パックをまな板にして、慣れない包丁にもトライ。
お皿に分けるときも、みんなが同じ量になるようにとサクランボは一人にひとつ盛り付けました。
かわいいフルーツポンチの完成です!
協力して作った料理を一緒に食べることで、絆が深まりますね。
パイナップルの缶詰を缶切りで開けます。がんばれ!
包丁を使う時は左手はグーだよ!
フルーツポンチを平等に分けます
低学年のブラウニースカウトは干し柿も作りました
持って帰って出来上がりを待ちます
高学年グループの活動は「仲間と協力する」
小学校高学年のジュニアスカウトは、集団行動により、仲間と協力することの楽しさや思いやりの心を育むことを目標としています。
この日はロープワークとクリスマス飾りを作りました。
スカウトは自分だけのロープを持っています。(低学年の時は手先を使う練習にもなるそうです)
まずはテキストを見ながら、自分のロープを使ってさまざまな結び方を確認し、練習。
その後に結び方を応用して、毛糸を使ったクリスマスにぴったりの帽子小物を作ります。
ロープワークを応用して、毛糸の帽子小物作り!
私もチャレンジさせてもらい、作りながら子どもたちからいろいろな話を聞かせてもらいました。
ガールスカウトの活動は
- 違う学校のお友達が出来る
- いろんな活動をしてできることが増える
- 恥ずかしいけれど人前で発表できるようになる
- 学校ではできる人が少なかった「火起こし」を自分はできた
- 活動が楽しみ
など楽しいこと・嬉しいことがいっぱいだという子どもたち。
そんな話をしていたら、かわいい帽子が出来上がりました!
紐を付ければ、クリスマス飾りにもなるボンボン付きの毛糸帽子です。
他にも木の枝を使った星形の飾りも!
自然のものを使っての工作は癒やされますね。
とってもカワイイ帽子ができました
クリスマスのオーナメントが完成です
できるようになったよ!ふりかえりの時間
その日の活動をふりかえり、できるようになったことなどを書き込みます。
- マッチと本結びができるようになった
- 缶切りが使えるようになった、など
小さな成功体験が積み重なって自尊心が高まるんだと分かりました。
ふりかえりの時間です
自分のできることはなんだろう?
朝日新聞社企画・制作「地球教室2020」から掲載
ちなみに11月15日は、中学生・高校生スカウトの活動はお休みでした。
中学生のシニアスカウトは「自分で考え目標を立てて行動する」、高校生のレンジャースカウトは「身につけたことを役立てるように、地域の人と活動し行動する」を活動理念に掲げていて、どんどん世界が広がりますね。
朝日新聞発行の環境教材「地球教室2020」にもガールスカウトの活動は取り上げられ、入団を経験した方のインタビューなどが掲載されています(申込締切済)。
活動に取り組んだしるし
スカウトたちには、できるようになったことの証として「バッジ」が渡されます。
11月15日に渡されたのは「STAY HOMEバッジ」。
コロナの影響で学校がお休みの間は、子どもたちがその時間を有効に使い、自分にできることを増やすとともに、人に役立つ機会とするためのバッジです。
家でも頑張っていたんですね!素晴らしい!!
STAY HOMEバッジ。休校中も自宅でできることに挑戦していました
幼稚園年長さんも体験に来ていました
11月15日、体験に来ていた年長さんの藤田明音(はるね)ちゃんのご両親にお話を聞きました。
「人見知りなので、いろいろな経験を重ねて自信を持ってほしい。人前でも発言できるよう、自立した大人になってほしい」との思いで体験に来られたそうです。
この日だけでもできることは増えましたね!
他の保護者の方からは、「自分の子どもだけではなく、他の子の成長も嬉しい。お友達より近い身内のような感覚です。保護者同士で他には言えない相談もしやすく、助かっています」との声もありました。
確かにスカウト同士は姉妹のようで、自然と自分より小さな子に声かけをするなど、大きな家族のような優しい雰囲気を感じました。
体験に来ていた藤田明音ちゃん
ホットドック作りに挑戦。アルミホイルを包む新聞紙を霧吹きで湿らせます
マッチも点けられるようになりました
ガールスカウト福岡県第28団では一緒に活動するお友達を募集してます!
- 福岡県宗像市その近郊で、月に2回程度活動
- 一日体験を定期的に実施
- 入団は就学前1年(幼稚園年長年齢)から可能。子どもも大人も歓迎
現在は大きなイベントはできないので個別に体験の受け入れをしています。
活動の様子は「ガールスカウト福岡県第28団Facebook」をご覧ください(外部サイトへリンクします)
問い合せ先
ガールスカウト福岡県第28団(河野和恵)
電話番号:080-5211-8157
このページに関する問い合わせ先
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電話番号:0940-36-1055
ファクス番号:0940-37-1242