生の臨場感の大切さを再認識した「北斗の水くみ」ライブ~12月11日レポート~
更新日:2021年12月11日
こんにちは、パパレポーターの久田です。
我が家には吹き抜けの窓があり、天気の良い夜には息子が楽しそうに月や星を眺めています。
「天体に興味があるのなら、本格的なものを見せてやりたい」と思っていたところ、宗像ユリックスと市民図書館がコラボした「読書月間×宇宙」のイベントがあることを知り、さっそく行ってみました。
参加したのは、11月6日に開催された「北斗の水くみライブ」
ワクワクする案内チラシ
「北斗の水くみ」とは
世界的にも珍しい天体ショーで、ひしゃくの形をした北斗七星が、水平線の海の水を汲むように移動することから名付けられました。
北部九州の一部(遠賀から宗像エリア)の限られた時期(9月から11月まで)でしか見ることができない貴重なもので、宗像市では「北斗の水くみ公園」という絶好のスポットもあります。
- 詳細は「むなかた電子博物館内」(外部サイトへリンク)でも解説
今回のイベントについて、3つのポイントに分けて紹介します。
1:お出かけ前の準備が大事
息子(取材当時1歳7ヶ月)と2人だけで参加するにはいくつか不安がありました。
「ベビーカーで大丈夫?最後まで大人しくしてくれるかな?」など、この時期のお子さんがいらっしゃる保護者の方なら気になるのではないでしょうか。
参加前に電話で事前に状況を伝えてみると、OKをもらえたのでまずは一安心。
イベント時間は35分。プラネタリウム内は暗いので「泣いちゃわないかな?」と心配になり、息子が安心できるようお気に入りのおもちゃやぬいぐるみを持参しました。
他にも、いつも用意しているお出かけセット(替えのおむつ・ミニタオル・着替え・水筒・ベビーローション、手拭き用ウェットティッシュ等)もバッグに入れて準備万端。
館内の案内図で、オムツ替えや休憩できる場所も確認しておきます。
赤ちゃんの駅マークがあるので安心して利用できます
案内図でオムツ替えできる場所などをチェック
小さい我が子と参加できる喜び
プラネタリウムが見られるのは宗像ユリックスの2階。
部屋の中央にあるプラネタリウムの機械を見て、私自身久しぶりだったのもありワクワクしてきました。
ベビーカーごと入ることができ、座席を倒して楽な姿勢で鑑賞できます。
まだ小さい我が子と一緒に参加できているのだと、嬉しさがあふれます。
なんと会場には、同じく市のレポーター新田さんのご家族や、以前アサギマダラのレポートの取材でお世話になった「宗像アサギマダラの会」の代表・前田さんもいてびっくり。
市民の方にとってなじみ深いスポットです。
2:絵本読み聞かせ・解説・ミニコンサートの豪華3本立て
絵本『ほくとのみずくみ』の読み聞かせ
- 作:ひらまつ あきこ、絵:ほりうち ひろこ、監修:平井 正則/出版:梓書院
絵本『ほくとのみずくみ』
まずは絵本の読み聞かせからスタート。
読み手はおはなしボランティアの方が担当し、絵本の作者の方もいらっしゃいました。
プラネタリウム内は暗くなるので、息子にぬいぐるみを持たせました。
天井に絵本が映され、ゆっくりと落ち着いた声で読み上げてくれます。
普段、息子に絵本を読み聞かせするときは随分早口だったなと気づき、今度はもう少しゆっくりと読んでみようとも思いました。
普段の子育てについて参考になる部分がたくさんありました。
息子は、ぬいぐるみをはむはむしながら時折「お!」と声をあげながら天井を指差していました。彼なりに何かを感じ取ってもらえたようで良かったです。
北斗の水くみについての解説
世界的に珍しい現象である「北斗の水くみ」についての解説もありました。
地球は自転しているため、星々は北極星を中心に反時計回りに約24時間かけて1周します。
「自分も子どもの頃に習ったなぁ」と大人も学び直しができて良いですね。
秋は午後6時30分頃、宗像市本土よりも北に位置する地島を見ると、北斗七星が見えます(季節によって見える時間は変わります)。
そこから早送りで北斗七星が動く様子が映し出され、本当に北斗七星が水を汲んでいるように見えました!
普段、肉眼では見えない星の動きが、光跡を描くことではっきりと確認できるのもプラネタリウムならではですね。
松本ひろこさんのミニコンサートスタート!
今回、コンサートで披露されたのは「ななつ星、水くみ神話」「天蝶、舞う日(アサギマダラ、まうひ)」のオリジナル2曲。
松本さんの歌声がピアノとバイオリンの調べに乗せて届けられました。
「ななつ星、水くみ神話」
スローでゆったりとした音楽で始まります。
先ほどの絵本・解説の世界観に、歌詞とメロディーと歌声が加わり、プラネタリウム内は時空を超えた四次元的な広がりが目の前に現れたような感じでした。
「天蝶、舞う日」
軽快なアップテンポの曲で、踊り出しそうな心地よさがありました。
アサギマダラの写真が天井に映し出され、さながら宇宙(そら)を舞う様な幻想的な演出が素敵でした。
気がつくと息子は音楽がとても心地よかったのか、すやすやと眠っていました。
- 2曲の無料サンプルは「マッハ・ミュージック」HP(外部サイトへリンク)より試聴できます
3:ミニコンサートを終えた松本ひろこさんへのインタビュー
終演後、プラネタリウムの投影機や宇宙食が展示してあるロビーでは、松本さんのCD販売・サイン会が行われ、余韻を楽しむことができました。
近くで見るとその大きさがよく分かります
宇宙食にはたこ焼きやエビピラフも!
松本さんへインタビュー
2019年の赤馬館でのライブ以来、2年ぶりにお客様の前で歌った感想は?
生の音楽に触れられる機会が少しずつ再開され、嬉しく思っています。今日久々に歌を届けることができて、心から嬉しいという感情が溢れてきました。音楽は無くても生きていけるけれど、触れると心が華やいだり、元気付けられたり、優しい気持ちになったりと心が豊かになりますね。
作曲の際、メロディはどうやって浮かんだのですか?
作曲の際はとにかく歌詞を読み込んでいき、浮かんできたメロディに合わせて前後のメロディを足していきます。
歌詞にある言葉の流れに逆らわないよう、メロディを作るのが基本です。
今回の「天蝶、舞う日」という曲は、歌詞に「海辺をゴミが、募るダンス」など環境問題を思わせる難しい表現が出てくるので、聴いた方がリラックスでき、ふとした時に環境問題について考えるきっかけになれば、という思いで作曲しました。
演奏以外にはどんな活動をしていますか?
大阪を拠点に、子どもから大人の方向けに歌やピアノのレッスンをしています。
コロナ禍でオンラインレッスンもやっていましたが、対面で直接生徒さんの上達を感じると嬉しいですし、何より心がほぐれますね。同じ空間で一緒に音楽をする大切さをひしひしと感じています。
歌を披露してくれた松本さん
インタビューを終えて
私もコンサートを見たのは久しぶりで、言葉やメロディがスッと入ってきました。
歌われている時の表情やしぐさにも、北斗の水くみ・アサギマダラに対する想いが乗せられているようで、ダイレクトに伝わりました。
生の音楽の醍醐味は、その場で音の波動を直に浴び、自分の身体も共鳴することで、会場との一体感・高揚感を感じられることですね。
ライブ後に、なんと本物のアサギマダラの姿が!
息子を連れて帰り車から降りると、我が家の庭先に一匹のアサギマダラが飛んでいました。
庭に植えてある「フジバカマ」の蜜を吸いに来てくれたようで、家族でその優雅さを眺めていました。
コンサートで披露された曲「天蝶、舞う日」の「天蝶は、飛んで来る、今日も、この地へ、飛んで来る」という歌詞のように、私の家に「驚きと幸せなひと時」を運んでくれたアサギマダラ。
イベントのおかげもあり、家族と一緒にとても穏やかな時間を過ごすことができました。
アサギマダラが幸せを運んでくれました
(レポートは原文のままで掲載しています)
関連リンク
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