子どもにやさしいまちむなかた 第3回
更新日:2015年03月25日
子どもの権利について知ろう その2
前回の「安心して生きる権利」と「自分らしく生きる権利」に引き続き、子どもの権利について紹介します。子どもの権利を大人も子どももきちんと理解し、守っていくことが大切です。また、権利の中には、年齢や成長・発達に応じて守られるべき内容が変化していくものもあります。それでは、具体的な権利の内容について見ていくことにします。
豊かに育つ権利
- 学ぶこと
- 遊ぶこと
- 生活のリズムが守られること
- 良いこと、悪いことや社会のルールについてきちんと教えてもらうこと
豊かに育つ権利は、子ども固有の権利です。学ぶことや遊ぶことは、子どもが成長・発達するために保障されなければならないとても大切な権利です。
生活のリズムの乱れには、さまざまな問題が指摘されています。県の調査では、十分な睡眠が取れている幼児は3割に満たない状況にあります。「就寝時間が遅くなるほど自尊感情が低下する」という調査報告があり、子どもへの影響が懸念されます。
また、テレビの視聴時間が長い子ほど、朝食を食べる割合が減るという結果が出ています。子どもの健やかな成長のためにも、生活のリズムを守ることはとても大切です。
子どもは大人からいろいろなことを教えてもらうことで成長できます。そして、教えてもらわないと分からないことがたくさんあります。昔の子どもは、地域の大人から声をかけられたり、叱られたり、教えてもらったりして、多くのことを学んできました。
しかし、核家族化したことや、地域とのつながりが希薄化しつつある中、その機会が失われています。大人も遠慮しているのか、「子どもに声をかけない」「見て見ないふりをする」ことが多くなっているようです。子どもの行動や発言で気になったことがあれば、その場できちんと教えてあげることが大切です。
意見表明したり参加したりする権利
- 自分の気持ちや考えを表現するために必要なコミュニケーションの力を
伸ばす機会を得ることができます - 自分の気持ちや考えを表明し、尊重されます
- 意思決定に参加することができます
- 社会参加に関し、適切な支援が受けられます
意見表明する権利は、子どもが社会の中で認められることを保障する大切な権利の一つですが、ただ認めればいいというものではありません。コミュニケーション能力が育っていなければ、実際には意見表明できません。コミュニケーション能力を育てる必要があります。
意見表明や参加の権利は、子どもの権利の中でも最も大人の理解と協力が必要な権利であるといえます。子どもの意見表明権を認めると、「わがままばかり言うようになるのではないか」と懸念する声があります。大切なことは、子どもの意見に耳を傾けることであり、意見を全部受け入れるかどうかは別の話です。
子どもにとって最も良いことは何かを考えた上で、受け入れることができないことは、どうしてその意見が受け入れられないのか、丁寧に説明する必要があります。それをしなければ、単なる大人からの「押し付け」となってしまいます。このように大人が適切に対応することが、子どもの意見表明権を認めるということになります。
次回は子どもの役割について考えます。
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