子どもにやさしいまちむなかた 第6回
更新日:2015年03月25日
保護者の責任
今回は、保護者の責務について説明します。
愛情を持った養育
子どもを養育する一番の責任は保護者にあります。子どもにとって最も良いことは何かを第一に考え、愛情を持って子どもの成長や発達に応じた養育をしなければなりません。
「子どもにとって最も良いこと」とは、子どもの言うことを何でも受け入れることではありません。我慢をさせることが、子どもにとって最も良い場合もあります。お互いが納得するまで話し合うこと、それが大切です。
発達に関する知識や養育
保護者は、子どもの年齢に応じた心身の発達に関する知識や養育について習得するように努めなければいけません。
近年、子どもに関する知識の不足や誤った知識が原因で、知らず知らずのうちに虐待や放置をしてしまうという不幸なことが起きています。また、保護者自身が子育てに対する不安やストレスを抱え、それが原因で子どもに悪い影響を与えてしまうこともあります。そのような状況になることを予防する意味でも、子どものことを知ることはとても大切です。
しかし、全てを保護者自身でしなければならないということではありません。保護者は子育てに関する支援を受けることができます。そのことはまた別の機会に説明したいと思います。
知識や技能を身に付ける機会を提供
保護者は、子どもが基本的な生活習慣や社会性を身につけるように努めなければいけません。
家族や社会の一員としての役割を果たすことは子どもの役割ですが、その役割を与えたり、知識や技能を身につける機会を提供したりすることは、保護者の大切な役割です。
有害なものからの保護
保護者は、子どもの発達に有害なものから子どもを保護しなければなりません。
子どもの発達に有害なものとは、喫煙、飲酒、薬物、売買春、過激な暴力や性などの有害な情報、過剰なメディアとの接触、危険な場所などを指します。
また、最近は何でも与えられる、何でもしてもらえるといった過保護、あるいは過干渉の状況の中で、何かを得るために努力する意欲、我慢をする耐性、人や物を大事にする心などが育たない状況も見受けられます。このような状況も子どもにとって好ましくないものです。
子どもに体験させる
保護者は、子どもの個性に応じ、教育を受けさせるとともに、文化、芸術、スポーツに接する機会をつくるように努めなければいけません。
近年、子どもの体験不足が指摘されています。文化、芸術、スポーツなどに接することは、感性や体力を身に付けることができるなど、子どもの成長や発達に欠かせないものです。
保護者自身が、虐待など、子どもの権利を侵害することをしてはいけないことは、説明の必要はないと思います。
次回は、市民の責務について説明します。
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