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べじたぶる12月号「理性をもって問題に対峙していく」~大豆農家 福崎武志さん~
2023年12月6日更新知る
- 営農年数:20年目
- 営農地:宗像市深田
- 栽培品目:米・麦・大豆
- 作付面積:16ha
受け継いできた農地
「今年の大豆はできが良いですよ」と青々しく生い茂る大豆を眺めながら話す福崎さん。
車の整備の道を進んでいましたが、祖父、父と続いてきた農業を父の代で終わらせたくないと思い、40歳で就農。当初4haだった営農地は、離農する農家の土地を引き受けるたびに大きくなりました。
今では16haになった営農地で米、麦、大豆を輪作しています。
広大な大豆畑
問題は山積み
福崎さんが大豆の栽培で気を付けていることは、丁寧な土づくりと播種。種を蒔く深さは平均3センチから5センチと決め、圃場の水分状況に合わせた最適な深さでの播種を心掛けています。
そんな福崎さんが現在悩まされているもの。それは農地を荒らしていくイノシシ、水路に穴をあけるカニ、除草剤に適応してきた雑草などなど。問題は山積みです。
後継者問題も大きな悩みです。福崎さんの農地は現在後継者が決まっていません。
普通作はハウス栽培できる品目に比べて機械などにかかる費用の負担が大きいため新規就農のハードルが高く、就農の難しさと後継者不足が農業の衰退につながっていると指摘します。
理性=考える力
しかし、問題があるときこそ「理性」で向き合うと福崎さんは訴えます。
「私は理性=考える力があることが人間の特徴だと思っていて、失敗したときには改善策を考えて次回に活かしたり、輪作で圃場を変えてタニシの拡大を防いだりと工夫を重ねています。後継者問題についても、圃場を切り分けて若い世代に渡す準備をしています。こういったことは理性のある人間だからこそできること。私も60歳になりますが今でも勉強を続けていますよ」と思いを話してくれました。
何事も前向きに
福崎さんは、旧玄海町の大豆部会長として多くの人と交流してきました。
農家同士で意見交換したり交流を深めたりすることが楽しみだと話します。
また、作業が落ち着く1月ごろに出かける家族総出の旅行も大事なやすらぎのときだと教えてくれました。
「良いものをつくり、皆さんに美味しく食べていただくために、何事も前向きに考えたい」と話す福崎さん。難題にも理性を武器に立ち向かっていきます。
真剣に大豆畑と向き合います
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